フリーランス案件の“リモート前提”化はどこまで進むのか?最新動向と賢い立ち回り方
Post Date: 2025-07-07

案件獲得の最前線は「場所を選ばない時代」へ
コロナ禍を契機に浸透したリモートワーク。その流れは2025年の現在もなお続き、フリーランス市場でも「出社前提でない案件」への需要と供給が増加しています。
とくに、ITエンジニアやコンサルタントといった知的業務においては、リモート可否が案件選びに大きく影響するようになってきました。
今回は、リモート案件の最新動向と、フリーランスとしてどのように立ち回ればよいのかをデータや実例を交えて整理します。
- 1. 実際、どれくらいリモート案件は増えているのか?
- 2. なぜ企業は“フリーランスのリモート活用”に寛容になったのか?
- 3. フリーランスにとってのメリットと落とし穴
- 4. フリーランスが“リモート案件”で成功するための3つの視点
- 5. リモート時代のキャリア戦略:受け身ではなく「選ばれる側」へ
- まとめ:リモートは“自由”であり、“責任”でもある
1. 実際、どれくらいリモート案件は増えているのか?
-マッチングプラットフォームでの傾向-
大手案件マッチングサイト(レバテック、HiPro Tech、Midworksなど)で公開されているデータを見ると、2024年時点でリモート可の案件比率は約60〜70%にまで上昇。
サイト名 | リモート可能案件比率 |
---|---|
HiPro Tech | 81~84% |
Levtech | 約85% |
Midworks | 約24% |
→平均すると60~70%に
これは、数年前の「原則出社」から見れば明らかな変化であり、今後もこの傾向は継続・定着する可能性が高いと見られます。
出典元:
https://hoshi-log.com/midworks-welfare/
https://codezine.jp/article/detail/13800
https://freelance-hub.jp/agent/recommendation/
2. なぜ企業は“フリーランスのリモート活用”に寛容になったのか?
以下のような背景があります:
- ‣人材不足の深刻化(特にDX系)
→ 都市部限定の採用ではカバーしきれず、リモート人材にも門戸を広げる必要がある。
- ‣プロジェクトベースでの成果主義化
→「勤務態度」より「成果物の質と納期順守」が重視されるように。
- ‣社内制度の柔軟化(SaaS・クラウド活用の定着)
→ 情報共有・開発・管理がツールベースで行えるようになり、物理的な制約がなくなった。
3. フリーランスにとってのメリットと落とし穴
~メリット~
- ・場所・時間の自由が増える(=地方在住者にもチャンス)
- ・複数案件の並走がしやすい
- ・生活コストを抑えて働ける
- ——————————————————————————————————————————————————————————————————–
- ただし、こんな“落とし穴”も
- ・意思疎通の齟齬が起きやすくなる(対面の雑談がない分、誤解や情報の取りこぼしが起きやすい)
- ・クライアントとの“信頼形成”に時間がかかる(距離がある分、成果物で勝負するしかない)
- ・オンボーディングに時間がかかる(社内ルールやツールへの慣れが遅れがち)
4. フリーランスが“リモート案件”で成功するための3つの視点
① コミュニケーション設計:
―非同期×同期のバランスを明示的に―
例)「進捗報告は毎週◯曜日にSlackで、壁打ちは月◯回Zoomでお願いしたいです」など、こちらから提案することが信頼獲得につながる。
② 成果物の粒度:
―小さなアウトプットをこまめに見せる―
(提案資料、コード、設計図など、完成前の段階でも「今こんな感じです」と小出しにするのが有効。これはエンジニアでもコンサルでも共通。)
③ “信頼貯金”を意識する:
―スケジュール順守、レスポンスの早さ、報連相の丁寧さ―
(リモートでこれらができる人は、それだけで継続依頼につながる。)
5. リモート時代のキャリア戦略:受け身ではなく「選ばれる側」へ
今後は以下のような展望が予測されます:
‣リモート前提での“成果主義プロジェクトチーム”の常態化
‣地方在住フリーランスへの注目度アップ
‣「非対面でも信頼できるプロ」としてのブランディング重要性増加
つまり、働く場所が自由になるほど、「誰が成果を出しているか」がより可視化されやすくなる。リモートワークは自由度の代わりに、“信用の積み上げ”がより重要になる働き方です。
まとめ:リモートは“自由”であり、“責任”でもある
フリーランス市場においても、リモート案件は主流になりつつある
・成果と信頼の積み重ね
・適切なコミュニケーション設計と仕事の見える化
・「リモートでも成果を出せる人材」
以上がポイントとして、フリーランスが選ばれる時代。